きょうの蹄音 競馬にまつわるちょっといい話

推理入り乱れる伝統の盾

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日曜、京都競馬場では第151回天皇賞(春)が行われます。発表された前売りオッズでは、キズナが3.3倍で1番人気に支持され、2番人気がゴールドシップで5.0倍、3番人気は昨年菊花賞2着のサウンズオブアースで6.0倍、以下、アドマイヤデウスが6.5倍、ラストインパクトが12.5倍、ウインバリアシオンが14.1倍、フェイムゲームが20.4倍とつづいています。62年ぶりの牝馬による春の天皇賞制覇へ挑むデニムアンドルビーは24.2倍となっています。実績面ではキズナにゴールドシップが抜けているのでしょうが、キズナは昨年の天皇賞(春)4着から復帰後2走して京都記念3着に大阪は2着とまだ勝ち星を上げることはできず、ゴールドシップは過去2回天皇賞(春)に挑みいずれも人気になりながらも一昨年が5着、昨年が7着に終わっています。
反面、日経新春杯・日経賞と2連勝中のアドマイヤデウスや昨年菊花賞2着のサウンズオブアースが果たして信頼に足りるのかどうか、そんな不安と期待がキズナやゴールドシップが抱える過去の呪縛と合い重なって今年の天皇賞(春)のオッズが形成されています。

過去10年を見ると、手堅く収まったのはディープインパクトが勝った2006年やアドマイヤジュピタ、メイショウサムソン、アサクサキングスの3、2、1番人気で決着した2008年くらいで、それ以外の年はときに大荒れ。人気薄が上位に食い込み波乱での決着も多く見られますから、過去の傾向がレースの検討をより難しくさせています。
上位人気馬に不安要素があるならば、いっそ想像を超えるような人気薄の馬による大波乱の演出をどこかで期待する気持ちもあります。

淀3200m伝統の盾のドラマの推理は、今年は例年以上に土壇場まで頭を悩ませそうです。

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