【第3回】いまのジョッキーはボクらのころと比べて大変ですね
はじめまして!お笑い芸人のキャプテン渡辺です。趣味は競馬にパチスロ、麻雀とギャンブル毎日三昧。土曜テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にも出演中!
こんなわたくしでもいつか馬主になってダービー制覇したい!有馬記念を勝ちたい!ということで始まりました『キャプテン渡辺のウィナーズサークル』。

今回は、いまの若手旗手についてどのように感じられているかを中心にお話を伺いました。

いまのジョッキーはボクらのころと比べて
大変ですね(菊沢)

「いまの若手騎手へどう感じますか?」(渡辺)
「ボクが騎手のころと比べたら大変だと思いますね」(菊沢)

渡辺:いまの若手騎手に対して、菊沢調教師のころと比べてどう感じますか?

菊沢:ボクが騎手のころと比べたら大変だと思いますね。ボクが若い20代の頃は、グリーンチャンネルやインターネットはなかったですし。

渡辺:グリーンチャンネルやインターネットでいつでも競馬が見れるので、以前と比べたら便利になったと思うんですが…。

菊沢:ボクは若手騎手時代、ローカル競馬へ騎乗する機会が多かったんですね。当時、ローカルの競馬を確認できるのは、まだラジオ短波くらいしかありませんでした。ローカル競馬だと、調教師や馬主さんが不在のケースも多くて、結果を後日電話で聞かれるんです。そのときに、本当は騎乗ミスしているのに「今日はたいしたことなかったです」とか、電話報告だけで済んでいた部分もありました。

渡辺:アハハ(笑)。

菊沢:すごく出遅れてたりするのに「ちょっと出がよくなかったですね」とか、電話で報告して。

渡辺:当時はそれで許されていたんですね(笑)。

菊沢:いまはグリーンチャンネルで全レース放映していますから、そうはいかないですよね。

渡辺:しかも横からのアングルだけじゃなくて、パトロールビデオで上からもレースを振り返ることができるし。

菊沢:そういう意味でもいまの若いジョッキーの子たちは大変だと思います。

渡辺:いまはインターネットでも観られるので、脚を余したかがわかっちゃいますし。

菊沢:競馬の研究も増えていて、各解説者が毎日結果解説されているじゃないですか。データ分析から。ファンにとってはありがたいけれども、我々関係者からしたら何もそこまで言わなくったってというのはありますよ(笑)。

渡辺:ファンは勝手なことを言いますからね。「出遅れやがって」とか「なんでイン突かないんだよ」とか「なんで早く上がっていかないんだよ」とか。

菊沢:はい。

渡辺:でも中にはファンの声にも正しいことはありますか?

菊沢:正しいこともありますけど、レースの中で駆け引きがあり、絶対無理だよという場合もあります。ただ騎手は文句を言われても他にあたりようがないですよね。反論したら、なんだあの騎手はとなってしまいますし。

渡辺:いまでいう炎上ですね。

菊沢:でもファンの方は命の次に大切なお金を賭けているわけですから。それだけ重大な責任を持たないといけない仕事だと改めて思いますね。

渡辺:以前、佐藤哲三元騎手に出遅れって馬と騎手どっちの責任ですか?と聞いたら、8割方ジョッキーだと言ってました。

菊沢:8割は言い過ぎですね(笑)。

渡辺:質問したのがファンの前だったので、謙遜してそうおっしゃったんだと思います。

菊沢:ジョッキーだけでなく我々調教師の責任かもしれないですし。車に乗ったら目の色が変わる人もいるのと同様に、馬でもそういうタイプの馬がいます。ゲートやパドックに行ったら気持ちが変わって。なにかしらのトラウマがあるのではと思うんですよね。

渡辺:逆に出遅れたことで喜んでいるファンもいますから(笑)。自分が買ってない馬が出遅れたらすごい喜びますからね。ヨーッシ出遅れた!とか言ってガッツポーズとって。ボクも含めてファンは勝手なこと言いまくるので、ひとつひとつ相手にしていたらきりがないですよ(笑)。

菊沢:スタートも大事ですけど、スタートがすべてでないときもあるので、そのあたりを理解してもらえるといいですね。

馬ごとのパターンが見えれば
競馬がもっと面白くなります(菊沢)

趣味の釣りをする時間がなくなったと、菊沢調教師

渡辺:競馬はどんなに強い馬でもちょっとしたことで負けることがありますよね。馬券好きには、そこがとてもおもしろい。強い馬が常に勝つだけではギャンブルとしては味気ないですし。

菊沢:馬は生き物ですから。人の言葉を話すわけではないですし。競馬場へ行くのも嫌だったかもしれないですし。

渡辺:出社拒否ならぬ、レース拒否ですか(笑)。

菊沢:ファンの方もパドックで、馬を見て勘ぐりながら馬の気持ちを察すると、競馬はもっと面白くなると思いますよ。

渡辺:ボクはパドック見ても馬の気持ちを感じ取れなくて。今日は走りそうだとか、わかるものなのですか?

菊沢:自分の管理馬だったら、何度もレースを使っていれば馬のパターンが見えてきますね。すごくイレ込んでいても結果を出す馬もいますし。落ち着いているから今日はよさそうというわけでもないですし、一概には言えないので馬ごとにパターンが見えれば、馬の気持ちがわかり競馬がもっと楽しくなるかもしれないですね。

渡辺:普段休みの日はどうされているんですか?

菊沢:月曜日が全休日なのですが、牧場に行くことが多いですね。あるいは家でおとなしくしています。

渡辺:映画を観に行ったり、アミューズメントパークで気持ちを発散させたりとかはされないんですか?

菊沢:騎手時代はたくさん映画を観に行ってました。釣りも好きなので、山に行って釣りもしてましたね。

渡辺:調教師になられてからはどうですか?

菊沢:調教師になったらどれだけ魚釣りできるかなと思っていたんですが、まだ一度もまだできていないです。

渡辺:えー。

菊沢:たぶん糸も腐っているでしょうし、釣り針も錆びてるかもしれないですね(笑)。


以下、次回につづきます


菊沢隆徳:1970年2月生まれ。1988年に騎手デビュー。1997年から4年連続も含め、関東のフェアプレー賞を5度受賞。騎乗スタイルは若手騎手の手本として評される。G1初騎乗は1993年の天皇賞(秋)で、ゴールデンアイに騎乗し4着。2010年に騎手を引退。2011年に調教師として厩舎開業。初年度にオープンガーデンで阪神スプリングジャンプを制し重賞初制覇。2017年アエロリットでNHKマイルカップを制覇し、初のG1制覇を達成。
キャプテン渡辺:1975年10月生まれ。お笑い芸人。競馬、競輪、パチンコ、パチスロは趣味の域を超えていまや生活の一部に。特技は関節技。2015年度の船橋競馬場のイメージキャラクターを務める。現在テレビ東京系列で放送中の『ウイニング競馬』にレギュラー出演中。
※この記事は 2017年6月30日 に公開されました。